カテゴリー「THINK」の2件の記事

友人

自分で設計を始めたとき、最初に仕事を依頼してくれたのは大学時代の友人や、そのご両親の方々でした。

事務所のデザインや店舗のデザイン、マンションのリフォームなどから設計を始め、また別の友人からの依頼やそのご紹介もあって戸建を設計するようになり、そして現在に至っているわけです。

そういった意味ではスタートを切らせてくれたのは友人やその知人たちであったと言っても過言ではなく、本当に恵まれているなと、いつも感謝をしてもしきれないなと思っております。

勿論全ての仕事が友人を介してという訳ではないですし、いい意味で最近はその割合も少しずつ薄まりつつあるなと思っていた今日このごろ。

そんな折に大学時代の友人。とても大切な友人。しかもたまたま同時に二人から、それぞれ自宅の設計の相談を受けました。

週末を利用してそのうちの一人に会うべく、計画地のある広島へと行って来ました。

互いに家族ぐるみで気心が知れた仲なので、家族で遊び行くような感じです。

当日は宿泊もさせていただき、お酒も飲みながら朝の4時くらいまでプランの話や友達の話を延々としておりました。

普段より設計をさせていただくクライアントの想いは少しでも多く、出来る限り沢山受け止め、その想いを大切にしたいと、また一生懸命にご用意いただくご予算を丁寧に無駄なく大切に扱いたいと思っております。

ただ今回は本当に付き合いの長い大切な友人なので、その仮定やバックグラウンドが通常よりかなり鮮明に見えてしまうがため、その受け止め方が普段より大きくなってしまいます。

クライアントが頑張って苦労して貯めたお金を預かる責任、或いは返済するという覚悟を決め投資をしていただく建築物を私が設計するということへの責任を改めて再確認させられた瞬間でした。

引き締まります。

そして何よりも友人夫妻が幸せに暮らせる最高の家、自慢の家を設計するぞと誓うのでした。

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適切な広さと、より良い建材を

初めてお会いしたクライアントとのお話し合いの中で、ご要望をお伺いしていますとかなりの高い確率で出てくるフレーズ〝LDKは○○帖くらいで・・・〟〝子供部屋は6帖+クローゼット〟、〝だいたい希望を考えると延べ床面積45坪くらいかな・・・〟などなど。。。

果たしてこの必要面積の根拠、数字の根拠はなんなのだろうかと。。。

これらの事は大抵の場合が、様々な条件や与えられた環境を無視した上で一様に言われている根拠の極めて低いお決まりの仕様なのだと思います。

本来必要な広さや面積という物は、様々な条件によって適切にコントロールされるべきものです。例えば敷地の周辺環境や広さ、家族構成、来客の頻度、子供の将来、建蔽率や容積率、予算、そしてまさにプランの形状そのものによる部分・・・を総合的に考えた上で適切に計画されるべきです。

そしてなぜこのような事を申し上げるかと言うと、例外を除き、通常全てのクライアントの皆様には、その額は別にせよ限られた大切なご予算がございます。そして大多数の方々が素敵な空間や住まいを手にされるにあたって、ご予算の使い方で大切なことを見落としておられるように感じているからです。

どういうことか、ここで一つの例を挙げてみましょう。

例えば4人家族の家を総工費2700万円で建てる場合、仮に延べ床面積を45坪希望されたとすると、坪単価は単純に2700万円÷45坪で60万円/坪となります。

次に同じ条件で述べ床面積を30坪とした場合、同じように2700万円÷30坪で90万円/坪となります。

これは少し極端な例ではありますが、上記を比べると実にその坪単価は1.5倍もの違いを生む事となるのです。。。

そしてこの事がなぜそれほど重要かと申し上げると、先に述べた素敵な空間や住まいを創るためには使用する材料に可能な限り良いものを使っていただきたいと言う想いがあるからなのです。常に予算とのバランスがございますので、以下に挙げる材料を決して使わないと言う訳ではございませんが、できれば壁にはクロスよりも塗装や漆喰を、床には複合フローリングではなく無垢の分厚い床板、石、タイルを、外壁にはサイディングなどではなく木や金属を。。。石やレンガなどもまたとても素敵な素材です。。。

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経験から申し上げて、安価で非常に優れているという物は限りなく存在せず、やはり建築材料もまた金額なりであるということです。そして良い材料は見た目に質感が高く、手触りも良く、また経年変化時にもただ汚くなるのではなく、美しく素材その物の味をかもし出し、周辺環境にも、住まい手にもなじんでゆくのです。

決して材料で建築や空間の質の全てが決まるという事ではないのですが、このような質の高い建材によって形成された建築物は耐久性も高く、非常に上質で美しく、そして何よりも居心地の良い空間となるのです。

勿論ご要望や予算を優先し、必ずしも全てのケースでそのような選択をすることは難しくもありますが、ただやはり建築は実在する物体であり、現実の物質の塊でありますので、その建材達は事実嘘をつけません。。。

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また当然のことながら、どのような建築物でも完成したその瞬間が綺麗であることは変わりはありませんが、住まいとは自動車のように5年、10年で乗り換えるようなものでもないですし、ご存知のようにそのような金額で購入できる物でもないのです。。。

空間は実際に身を持って体感するものなので、実際の坪単価の差や、建材がどのように空間に影響するのかをここで文章にして説明するのは非常に難しいのが残念なのですが。。。

ここで話を元に戻しますと、良い材料を使用し、より広い住居を望まれた場合には工事費がどんどん上がってしまうのは明白な訳ですし、逆に面積もしくは材料費のどちらかを抑えることで工事費も低く抑えることが出来るという訳です。、以上のことから工事費を一定の額に設定しますと、延べ床面積と材料費は常に反比例をしていることがわかっていただけると思います。

良い材料を使うことにメリットがあるということを説明させていただきましたが、ではここで面積を一様に言われる広さよりしぼって計画した家に実際に問題なく住めるのかという点についてです。

結論から申し上げると、プラン自体に拡がりと奥行きを持たせること、無駄なスペースを排除すること、収納をきっちり確保することができれば、なんら問題がないというのが私見です。

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もう少し具体的に説明をいたしますと、例えば家族が集まり、長い時間を過ごすLDKにはひとつながりとなるような心地の良い外部空間を必ず設けます。このことで室内空間は外部空間と一体となりより拡がりを持った空間となります。

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また子供部屋に関しては、必要最低限で十分だと考えておりますし、もし現状子供が一人でもう一人欲しいが未定などと言う場合は、とりあえず少し大きめの子供部屋一つを用意し、もし2人になった場合は必要に応じて仕切る、もし必要なかった場合は少し広めの寝室として使う、将来的には仕切って夫婦それぞれの趣味の部屋とするなど、長い目で見たときに極力無駄のない(使っていない部屋をなくす)プラン、広さとしてやることが大切だと思います。そして限度はあるにせよ、面積をしぼった住居の方が実際のお手入れも楽なのです。これは意外と重要なことです。

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当然ながら毎回それぞれのクライアントによってご予算もご要望も異なるわけですから、一概には言えませんが、ようはもう少し使用される材料の大切さに気づいて欲しいと言う事と、予算との兼ね合いもあるので本当に適切なバランスを探しましょうという事なのです。

実際に今までご縁のあったクライアントには最初の段階で全員にこのようなお話をさせていただき、今まではありがたい事に大筋でご理解をいただき、大切な予算をより質の良い建材の採用に充てていただいております。

長々と記しましたが、ご予算やご希望によって常に毎回バランスが代わりますので、ここに書いたとは決して絶対ということではありませんが、今までの経験から大切な事として申し上げられることですし、何より強く美しく心地の良い空間、住居を手にされるにあたっての一つの考え方としてお受けとめていただければ幸いです。

予算との兼ね合いでお話し合いはさせていただくことは常ではございますが、大切なクライアントのご希望やご要望、ご意思を無視することなどは決してございませんので、そのあたりはご安心ください。。。

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